Amazon物販においてはランキンググラフをどれだけ読めるかが重要になります。
逆にこれが読めるようになれば仕入れも簡単になります。
まずはしっかりとグラフを読めるように練習をしましょう。
このページを読むことでわかること
- Amazon物販で必須のランキンググラフとは
- KeepaとDELTA Tracerの役割の違い
- ランキンググラフの読み方と仕入れ個数の考え方
これらが分かるようになっています。
仕入れ判断には絶対に必要なパートなのでしっかりと理解するようにしましょう。
ランキンググラフの概要を解説
Amazonのランキングの動きをグラフ化したデータのことです。
今、主に使われているサービスがこちら。
- Keepa
- DELTA Tracer
どちらも第2章の各種アカウントとツール準備編で紹介しているものになります。
とりあえずこの2つを使えば不自由なくリサーチができると思います。
『ランキングの上昇=商品が売れた』ということ
Amazonでは商品が売れるとランキングが急上昇します。
つまりランキングが大きく動く=商品が売れたということです。
商品が売れるということは需要があるということですよね。
これを把握することでどんな商品が売れていて、どれを仕入れればいいのかを知ることができます。
Keepaのランキンググラフ
緑のギザギザがたくさん動いていますよね。
これはその度に、商品が1つ以上売れた事を示しています。
こんな感じのグラフです。すでに会員登録して拡張機能をダウンロードしている人はAmazonの商品ページ上などに表示されているはずです。
ちなみに緑のギザギザがランキングの推移を表していますが、このギザギザはKeepaの有料会員限定です。
Amazon欧米輸入ではこのギザギザがかなり重要になるのでKeepaの有料会員は登録した方がいいと思います。
有料ツールの中でもプライスターとKeepaはかなり優先順位が高めです。
DELTA Tracerのランキンググラフ
上で紹介したKeepaと同じ商品のグラフです。見ると分かる通りKeepaの方がより細かくランキングのギザギザが動いています。
つまりランキングの推移だけを見るならKeepaの方が詳細まで分かるということ。
しかしKeepaとDELTA Tracerを2つ使うのには理由があります。
ここからはさらに詳しく解説していきます。
DELTA Tracerのグラフを理解する
まずはDELTA Tracerのグラフについてできるだけ詳しく解説します。
概要をまとめると、
- DELTA Tracerのグラフは3つある
- グラフを見やすく設定する
- 過去12ヶ月まで遡ることができる
- 【重要】グラフ全体を見て仕入れ判断をする
こんな感じで解説します。
DELTA Tracerのグラフは3つある
DELTA Tracerは以下の3つのグラフで構成されています。
- 価格推移
- 出品者数
- ランキング
それぞれを見ることで得ることができる情報が違うのでしっかりと確認しましょう。
価格推移
価格の動きを確認できます。
過去のデータからどれくらいの値下げまで耐えられるかなどを判断するのに使います。
過去の価格推移は非常に重要です。
例えば今5000円で売られていたとしても、過去に2000円で売られている商品があれば、そこまで価格が下る可能性が十分にあるということです。
”今”の価格だけ見て仕入れ判断をするのではなく、しっかりと過去のデータも確認するようにしましょう。
出品者数
出品者数の増減を確認できます。
出品者がどれくらいになれば価格に影響あるかなどを確認します。
基本的に出品者数が多くなればなるほど価格競争になる確率が高くなります。
理由は、需要と供給の影響を受けやすいからです。更に人が増えるということは思考が増えるということ。「最近売れないし価格を下げてみようかな?」と考える確率が上がることになります。
つまりライバルが少ない商品の方が価格競争に巻き込まれにくいということになります。
出品者数は回転にも影響するのでしっかりと確認するようにしましょう。出品者数と回転については後ほど詳しく解説します。
ランキング
ランキングをギザギザで確認できます。
1度折れる毎に1つ以上売れたと判断できます。
ただしランキンググラフに関してはKeepaのグラフの方が精度が高いです。
軽くリサーチするときには利用できますが、しっかりと判断したい場合はKeepaのランキンググラフを参考にしましょう。
このギザギザが多いほうが回転が良いと判断できます。
回転が良いということは資金の回収も早くなるので、利益が取れる商品なら積極的に仕入れていきたい商品です。
グラフを見やすく設定する
次にグラフを欧米輸入用に見やすく設定しましょう。
オススメの設定は、
- 新品
- カート価格
- プライム
これだけです。
これらのボタンをクリックすれば以下のようになります。
新品
そのままですが新品商品の価格推移や出品者数を表示してくれるようになります。
欧米輸入では基本的に中古は扱わないのでこちらの設定がオススメです。
カート価格
価格グラフにカート価格の推移をブルーの線で表示してくれます。
カート価格は出品する上で非常に重要な役割があるので表示するようにしておきましょう。
基本的にAmazonではカートが取れていないと売れなくなります。
出品価格とカート価格に大きな差があるならカートが取れず売れないので仕入れ判断時には注意が必要です。
仕入れ判断をする時はカート価格を参考にすると失敗が少なくなります。
プライム
価格グラフにプライム出品者(FBA出品者)の推移をピンクの線で表示してくれます。
プライム出品者(FBA出品者) の価格推移は利益に直結する部分なので必ず確認するようしましょう。
カート価格同様に仕入れ判断時には非常に重要な指標になります。
カート価格とプライムの線が重なっている商品は常にプライムセラーがカートを取っていると判断できます。
その価格が販売価格の指標になるので仕入れ判断時には必ず確認するようにしてください。
過去12ヶ月まで遡ることができる
DELTA Tracerのグラフでは過去12ヶ月まで遡る事ができます。
表示する期間を変更すると、イメージが大きく変わると思います。
一見利益が出そうな商品でも過去のデータを見ると、価格競争のリスクやライバルが増加しやすい商品なのかなども確認することができます。
【重要】グラフ全体を見て仕入れ判断をする
ここまででDELTA Tracerのグラフの概要を理解できたと思います。
それではこのグラフを使ってどう仕入れ判断をするかを解説します。
見るべきポイントをまとめると、
- カート価格とプライムの価格
- 過去3ヶ月と過去12ヶ月の価格の推移
- 過去3ヶ月と過去12ヶ月の出品者数の推移
- ランキンググラフ
最低限、これらを確認して仕入れ判断をしましょう。
これらを深堀りします。
カート価格とプライムの価格
上でも少し触れましたが基本的にカートが取れている価格、つまりカート価格とプライム価格の線が一致している方が商品は売れやすいです。
例えば、カート価格の線が3,000円付近、プライム価格の線が5,000円付近ならほぼ売れないと考えたほうが良いです。
基本的にはカート価格の線とプライム価格の線が一致している商品をリサーチ対象にしましょう。
もちろんカート価格付近の金額で販売して利益が取れるなら仕入れてもOKです。
過去3ヶ月と過去12ヶ月の価格の推移
過去3ヶ月と12ヶ月を見比べると印象は大きく変わります。過去3ヶ月だけを見ると価格が安定して見えて、利益も取れやすいと判断出来るかもしれません。
しかし12ヶ月を見ると印象はガラッと変わることも。
仕入れをする時は過去3ヶ月だけではなく過去12ヶ月のグラフもしっかりと確認するようにしましょう。
過去3ヶ月のデータだけを見ると最低が3840円、最高で6100円で価格が推移しています。
しかしこれを過去12ヶ月にすると最低価格は3300円まで落ちていることがわかります。
仕入れをする時はこれらのデータを使って、販売価格はどこまで許容出来るのかを考えるようにしましょう。
過去のデータから大きな赤字の可能性があるなら仕入れを見送ってもいいでしょう。
過去3ヶ月と過去12ヶ月の出品者数の推移
出品者数の推移も確認が必要です。
理由はライバル数が回転と価格推移に大きく影響するからです。
単純計算でこんなイメージになります。
月5個売れる商品であなたが独占していれば単純に5個売れる予測ができます。
ライバル+あなたで計10人が出品していたとしても月に30個売れる商品なら3個は売れると予測ができますよね。
こんな感じで出品者数の増減や商品の回転を見ながら仕入れ個数を判断します。
更に出品者数では、価格競争の発生も予測ができます。
こんな感じでライバルが増えると需要と供給のバランスが崩れ価格が崩壊。
ライバルが減ってくると供給より需要が上回るので価格が高騰します。
過去のデータを見ることで「この商品は価格競争が発生しやすいのか?」などを判断します。
価格の上がり下がりを繰り返しているような商品なら仕入れ数を絞ったり、価格の追従を高めに設定したりして個別に対策すると無駄な赤字を作らずに済みます。
ランキンググラフ
ランキンググラフでは、
- 過去3ヶ月、過去12ヶ月での需要の判断
- 季節商品なのか通年で売れる商品なのか
- 回転はどれくらいか
こういった情報を確認します。
特に初期は回転が悪いとキャッシュフローが悪くなり資金不足にも直結しやすいので仕入れ個数の判断には注意が必要です。
Keepaのグラフを理解する
Keepaのグラフも基本的なデータはDELTA Tracerと同じです。
しかしランキンググラフやプライムセラー(FBAセラー)の有無がDELTA Tracerよりも細かいので、DELTA Tracerと合わせて活用するようにしましょう。
Keepaグラフの使い方をまとめると、
- キーゾンをインストールしてグラフの数値化をする
- 12ヶ月よりも昔のデータが確認できる
- プライムセラー(FBAセラー)の出品有無が詳しく分かる
Keepaのグラフではこれらが分かればOKだと思います。
それぞれ深堀りします。
キーゾンをインストールしてグラフの数値化をする
Keepaのランキンググラフはキーゾンという拡張機能をインストールすることで数値化できます。
ギザギザを一つ一つ数えるのは面倒なのでキ-ゾンはインストールしておきましょう。
これである程度の回転を把握することができます。
12ヶ月よりも昔のデータが確認できる
DELTA Tracerでは最大12ヶ月前までのデータを確認することができました。
Keepaではそれよりも昔のデータを確認することができます。
2年前3年前のデータを確認することで、季節商品であればどれくらいの需要があるのかなどがわかります。
通年を通して売れる商品でもどれくらいの需要があるかなどが分かるので仕入れ判断に役立ちますよね。
プライムセラー(FBAセラー)の出品有無が詳しく分かる
DELTA Tracerのプライムのピンクの線は正しくないときがたまにあります。
正しいデータじゃないと販売にも大きく影響するので、出来れば正しいデータがほしいですよね。
そんなときにKeepaのデータを見ると参考になると思います。
こんな感じで、確認したい部分にマウスを合わせると「Buy Box ¥0000 By 3rd Party FBA」と表示されます。
これはプライムセラー(FBAセラー)が出品しているということです。
線をマウスで辿ることでいつからFBAセラーが出品して、どのタイミングでいなくなったかなどが判断できます。
この方法は特に出品者が少ない商品などで有効です。
ランキンググラフの動きとともにFBAセラーが消えていたらほぼ確実に売れたと判断できます。
そういった商品は回転も悪いことが多いので慎重に判断して仕入れをしましょう。
ランキンググラフまとめ
こんな感じですね。
最後に簡単にまとめると、
- Amazon欧米輸入の単純転売ではランキンググラフは必須
- KeepaとDELTA Tracerでは役割が若干違う
- 仕入れ個数の判断に役立てる
- ライバル数もしっかりと把握する
- 過去のグラフから未来を予測する
少し慣れは必要になりますが実際にリサーチを進めながら読めるようにしていきましょう。
「これくらいの動きだとこれくらい売れるな」っていうのがわかってくると思います。
次はリサーチの基礎と商品の見つけ方を解説します。